幼稚園・保育園・専門家と一緒に子育てを考えるチャイルドコミュニティ
じぶん表現力タイトルトップ
どっちにする?
 今回は「どっちにする?」と聞いて、心を決める訓練のお話です。
 訓練といってもやり方は簡単。たとえば、朝食のとき「パンとごはん、どっちがいい?」「灰色のトレーナーと緑のトレーナー、どっちを着たい?」「公園と買物、どっちに行きたい?」と、子どもに問いかけます。「どっちでもいい」とか「わからない」という答えは却下、必ずどちらかを選ばせることがポイントです。
 どちらかを選択しなければならないとなると、子どもはじぶんの心の中をのぞき込んで、答えをみつけようとします。「何がほしいのか?」「何がしたいのか?」じぶんの気持ちに気づくのです。こうした積み重ねが、子どもの考える力を育てます。
 子どもがなかなか答えを見いだせずにいるのを我慢できないことがあるかもしれませんね。でも、いつも親が勝手に決めてしまうと、子どもはじぶんの気持ちを見つめる機会を失ってしまいます。忙しい子育て期ですから、ムリのない範囲でお子さんに選ばせてみましょう。
 現実には白黒つけられないことは多いし、じぶんを強く出し過ぎることへの懸念もあるかと思います。
 でも、子どもたちは、じぶんが何を考えているかわかり、じぶんの意志を持ってそれを伝えていける力をつけることは必要だと思うのです。「どっちにする?」と聞いてみませんか?
じぶん表現力インデックス
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子育てコラム 著者プロフィール
(財)生涯学習開発財団
   認定コーチ
代表
高取しづか

NPO法人JAMネットワーク代表、神奈川県子ども・子育て支援アドバイザー、「じぶんルール」普及委員長。

大学卒業後、消費者問題・子育て雑誌の記者として活躍。98年に渡米。米国滞在中に日本の子どもたちのために行動することを決意し、現地の教育現場や家庭を精力的に取材する。

帰国後、子どもと親のコミュニケーション能力育成を目的としたJAMネットワークを立ち上げ親子や教育関係者向けの講演、セミナーなどを始める。

現在は各地の教育委員会や家庭教育学級での親向けの講演やワークショップ、児童養護施設での子ども向けソーシャルスキルの訓練などを実施し、自立した子どもを育てるための支援を行っている。

著書に『親子で育てる「じぶん表現力」』(主婦の友社)、『わかっちゃいるけどほめられない!脳を育てる「ほめる表現力」』『頭のいい子が育つ親が言っていいこと悪いこと』(ともに宝島社)、『子どもが変わる「じぶんルール」の育て方』シリーズ三部作(合同出版)などがある。

「幸せになれる子」に育てたいあなたへ
http://www.takatori-shizuka.com

ブログ http://ameblo.jp/t-shizuka