幼稚園・保育園・専門家と一緒に子育てを考えるチャイルドコミュニティ
じぶん表現力タイトルトップ
親の聞く力を磨こう
 先日、電車の中でバギーに子どもを乗せた2組の親子を見かけました。母親たちはおしゃべりに夢中で、子どもが「ママ~」と呼ぼうが、いっこうにおかまいなし。いつしか子どもたちはママに話しかけることをあきらめ、寝てしまいました。
 せっかく子どもが「話そう!」としたチャンスを逃してしまってもったいない、と思いました。
 子どもは親に話を聞いてもらうことを望んでいます。楽しかったこと、ビックリしたこと、悲しかったことなど、子どもが「話したい!」と思ったときが、子どもの表現力を育てるチャンスなのです。子どもは、表現しようと言葉を探すうちに、自分の気持ちが整理され考えを進めることができるようになってきます。
 親が聞いてくれなかったら、やがて子どもは言うのをやめてしまいます。話せば聞いてくれる、受け入れてくれると思っているから、なんとか表現してみようとするのです。
 そういう意味で、親の受け入れる態度、聞く力があるかどうかが、子どもの表現力を伸ばすと言っても過言ではありません。
 忙しい子育て期ですが、子どもが話しかけてきたら、できるだけ手を止めて子どもの方に体を向け、耳を傾ける。あいづちをうって共感したり、質問をして話をうながしたり、子どもの話を最後までゆっくり聞いてあげてくださいね。
じぶん表現力インデックス
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第12回
子育てコラム 著者プロフィール
(財)生涯学習開発財団
   認定コーチ
代表
高取しづか

NPO法人JAMネットワーク代表、神奈川県子ども・子育て支援アドバイザー、「じぶんルール」普及委員長。

大学卒業後、消費者問題・子育て雑誌の記者として活躍。98年に渡米。米国滞在中に日本の子どもたちのために行動することを決意し、現地の教育現場や家庭を精力的に取材する。

帰国後、子どもと親のコミュニケーション能力育成を目的としたJAMネットワークを立ち上げ親子や教育関係者向けの講演、セミナーなどを始める。

現在は各地の教育委員会や家庭教育学級での親向けの講演やワークショップ、児童養護施設での子ども向けソーシャルスキルの訓練などを実施し、自立した子どもを育てるための支援を行っている。

著書に『親子で育てる「じぶん表現力」』(主婦の友社)、『わかっちゃいるけどほめられない!脳を育てる「ほめる表現力」』『頭のいい子が育つ親が言っていいこと悪いこと』(ともに宝島社)、『子どもが変わる「じぶんルール」の育て方』シリーズ三部作(合同出版)などがある。

「幸せになれる子」に育てたいあなたへ
http://www.takatori-shizuka.com

ブログ http://ameblo.jp/t-shizuka